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築60年の住まいをリフォーム 祖母と母の想いを受け継ぐ家

リフォームしたい
2018.03.30

今回お邪魔したのは、築60年の木造住宅をリフォームしたYさま邸
もともとは奥さまの母方の祖父母の家で、おばあちゃん子だった奥さまには思い出のたくさん詰まった家。
家主であったおばあさまが亡くなった後、売却の話も出た時に、奥さまが「将来私が住むから売らないで」と懇願。以後、固定資産税や水光熱費も自分で払って、時々隠れ家のように過ごしていたのだとか。
そして、昨年死去されたお母さまもこの家を残すことを希望されていたこと、奥さまがご結婚、妊娠されて、アパートでの子育ては難しいと感じていたことなどが重なり、ご主人の同意も得てリフォームしてここで暮すことを決意されました。

設計を担当した舛木さんの掲げたコンセプトは「繋がる」。祖母から孫へ、母から子へ想いを繋げる家で、家族の絆を繋ぐ。耐震性にも優れた伝統的な木造建築の構造の利点や、思い入れのある建材などはそのまま活かした上で、現代の生活に合う子育てしやすい、子どもが成長しても家族で暮らしやすい家へリノベーション。家の表面と裏面が繋がり、料理、入浴、洗面、洗濯物干し、休息などの生活シーンが繋がる家事動線にも配慮した回遊性のある住まいに生まれ変わりました。
以前の玄関ホールまでを含めてLDKを広く取るために、玄関からの入り口を広縁側に変更。明るい広縁は欄間などの構造や意匠はそのまま残して、セカンドリビングとしても使えるスペースに。

LDKも梁などは残したまま、フローリングに最新のオープンキッチンを備えた、快適な家族のくつろぎスペースに。広縁に面した雪見障子が大きなポイントで、お祖母様の思い入れが強く、お母さまも大切にしていたこの雪見障子を残すことが、奥さまの最も大きな希望。広縁のプレイマットで遊ぶのが大好きな娘さんの様子も、下部障子を開ければ家事をしながらでも見通せます。

こうした思い出の物を大切にする想いが各所に残されていて、キッチンに造り付けた棚に飾られた茶道具や、今ご家族で使われている食器などもお祖母様が残したものなのだそうです。

そんなY様邸のストーリーを受けて、コーディネーター羽根さんも、古いものと調和するインテリアを奥さまの希望を聞きながら提案。
営業担当加藤氏が「子どもが小さいうちは和室があった方がいいですよ」と提案して残した和室は中央に仏間を置き、3方の戸を開ければ見通しも風通しも良い部屋に。羽根さんが「奥さまがお好きかも」と感じて提案した「竹久夢二シリーズ」の襖紙も奥さまの好みにドンピシャで、素敵なアクセントになりました。

生活しやすさと風情を両立させるための照明の提案にも配慮。和風旅館のような風情を活かす間接照明は、特にご夫婦のお気に入りで、夜に酌み交わすお酒もより美味しく感じられるそうですよ。

将来は子ども部屋にできるように2階の部屋も洋室に整え、家族が増え、持ち物が増えても大丈夫なように収納スペースもしっかり確保。
お祖母様とお母さまの想いを受け継いだ奥さまと娘さん、奥さまの想いを尊重し一緒にこれからの家族の生活を考えたご主人。素敵なご家族の物語が、世代を越えて大切にされた家でこれからも紡がれていきます。


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