安佐南区沼田町／教えたくないけど、教えたいパン屋さん

暮らしのヒント

グルメ情報

2013.05.27

こころ住宅展示場から、湯来方面に10分程度車を走らせると、広島市内とは思えないほどのどかな田園風景が広がるエリアにたどり着きます。阿戸と吉山の地名をとって、「戸山」と呼ばれる一帯。
広島高速4号線を使えば、市内中心部からあっと言う間に到着できるこの地域は、近年、農業体験などを
受け入れていたり、こだわりのお店が出来ていたりで、注目を集めています。

そんな戸山の素敵なお店の一つが、Cadona（カドナ）というパン屋さん。
こころから湯来に抜ける峠を進み、突き当たりの３叉路を「戸山カントリー」方面へ右折。しばらく進むと現れる小さな橋の手前を左折すると、黄色いかわいい建物が出現します。

.このパン屋さん、とっておきの隠れ家的なベーカリーとして人には教えたくないのだけど、そのパンが美味しすぎて教えずにはいられない店（笑）。
と、いってもクチコミでかなり人気が広まっているので、知っている人も多いでしょう。
里山の中に建つ、しかも大通りに面していないので見つけにくい小さな店なのに、平日でもひっきりなしにお客様が。土日はさらに多くのお客様がお越しになるようです。

店主の中原さんはアンパマンのジャムおじさんを若くしたような風貌の持ち主。「写真は…」と言われたので、掲載できないのが残念ですが。
佐伯区のご出身で、大阪でパン作りの修行をされ、広島に戻って自分の店を持つ際に、あちこちを見て回ったとか。
その中でも、この戸山の環境を一目で気に入り、ここにお店を建てることを決めたそうです。
「パンの特徴は？」と聞くと「とにかく固いこと」と笑う通り、ハード系のパンが中心。
素材が活きた噛めば噛むほど味が出る、食事やお酒に合うパンが多いのです。私はそのままがじかじ齧るのが大好き。
地元の農家のおじさま方にも常連様が多く「お宅のパンは固いなぁ」と言いながら、買っていかれるそうで、ワインはもちろん、焼酎にも合うのだとか。米の農家さんたちがパン屋さんの常連とは面白いなぁ、と思って聞いていると、中原さん自身はご飯党で「3食、米でないとダメ」なんだそうです（笑）。

お一人で焼かれているのと、次々とお客様が買われていくので、いろいろなパンがずら~っと並んでいることは少ないのですが、タイミングが良ければ、焼きたてパンが、カマドから取り出されてすぐザザーっと補充されます。
この日もお客様がレジに行こうとされたら、「あと、2~3分でクルミとイチジクのライ麦パンが焼き上がりますよ」と声をかけられ、香ばしい匂いと共に、焼きたてが登場。
喜んで買って行かれました。

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その後、少しお話を伺っていたり、私も買って帰るパンを包んでもらったりしていたら、そのお客様が再び店内に。
お友達同士らしきご婦人２人連れのそのお客様。今、外で焼きたてのパンをちょっと食べてみたら、んまり美味しくてぺろっと1個食べてしまったので、買い足しに戻ったとのこと。何という速攻リピーター!!!（笑）するとタイミング良く「あと2~3分お待ちいただいたら、黒ゴマとカマンベールのパンが焼き上がりますよ」と。「ラッキー! 待ちま~す!」と、それも買い足していらっしゃいました。
手作りのサンドイッチも人気で、カンパーニュに大山ハムとカマンベールチーズを挟んだものが定番なのだそうですが、取材に訪れた水曜日は「カンパーニュを焼かない日」で、バゲットとタンドリーチキンのサンドでした。野菜は今の季節はカラシ菜で、地元の新鮮野菜を使っています。

「苺ファームべりふる」さんのイチゴや、夏にはこれも戸山の名物で知られる岩森農園さんのトウモロコシを使ったパンなど、季節の地元食材を使ったパンも登場します。
普通はサンドイッチを作った状態で並べているそうなのですが、この時はお客様が多くて間に合っていないとのこと。
その代わりオーダーしたら、その場で作ってもらえました。
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また常連さんらしき方は、来店されるとすぐ、取り置きされていたトレイいっぱいのパンを包んでもらって買って帰っておられました。
聞いてみると、電話での予約は受けていないそうですが、来店時に、次回いつ頃来るからこのパンを、と取り置きしておいてもらうことはできるそうです。