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中区千田町/可愛いアマビエさまのお菓子で疫病退散祈願

暮らしのヒント
2020.06.26

新型コロナウィルスの騒動の中で、一躍脚光を浴びた妖怪がいることをご存知ですか?
その名は「アマビエ」。アマエビではないですよ。江戸時代後期の肥後の国に現れた半人半漁妖怪で、「疫病が流行した時に、私の姿を描いた絵を人々に見せよ」とのお告げを残したと言われます。
このアマビエさまの力で新型コロナウィルスの終息を、と様々なイラストがSNSに上がり、メーカーさんの製品なども登場。
広島でも天光堂様が、アマビエさまの生菓子を作ったと知り、トータテ本社ビルトータテハウジングtoumにも近い、千田町本店にお伺いしました。
天光堂様は、昭和6創業の老舗和菓子店。代表銘菓は「浅野四十二万石」と聞けばご存知の方も多いのでは? 店内には創業者の田川徳一様と江戸時代に広島藩を治めていた浅野家16代当主浅野長武様のお写真なども飾られています。お店に行かれた方は、ぜひご覧になってみてください。

店内入ってすぐ右手にはウィンドーケースがあり、お茶席などでも用いられる生菓子が並びます。職人さん手作りの生菓子は季節が感じられて、繊細で、本当に綺麗です。

ここにアマビエさまがちょこんといらっしゃいました。色といい、表情といい、本当に食べてしまうのが申し訳ないくらい可愛いです。(…と言いつつ疫病退散を願いながらいただきましたが、中はこしあんが入っていてしっとりと優しい甘さで非常に美味でした)

製造を担当されている田川誠一様が、お忙しい中時間を取ってお話を聞かせてくださいました。
最初は販売目的ではなく、アマビエさまの和菓子を作ってみようと試作してみたのがきっかけ。作っているうちに、お店でも販売したらコロナの自粛でいろいろな思いをされている皆様に喜んでもらえるのではないかという話になり、本格的に販売商品として取り組むことになったそうです。
ピンクの体にキュートな表情とフォルム。髪の毛には金粉の髪飾りを付けたおしゃれなアマビエさま。今の形になるまでは、色や形も試行錯誤を繰り返したそうで、「『可愛くない』と、社内でたくさんダメ出しをされました」と笑って教えてくださいました。
特に難しかったのは髪の毛で、付け方によって全然イメージが変わってしまうとのこと。表情もパーツのバランスで印象がぐっと異なるため、可愛くなるように一つひとつ気をつけて仕上げているそうですよ。
アマビエさまは1個260円。販売期間は決まっていないものの、7月中旬くらいまでは販売を継続する予定だそうです。一つひとつ手作りのため、確実にほしいという方は電話予約がお勧めです。

〈製造や商品開発に携わる田川誠一営業課長様〉

天光堂様の生菓子といえば、以前KURASU ROOMのコーナーで、「親子の笑顔も育む茶道教室」に講師の中村由佳莉先生が持参してくださったカープ坊やスラィリーの生菓子もご紹介させていただきました。お伺いしてみると、やはり手間暇がかかるそうで、複雑なスラィリーの方が大変なのかと思いきや、慣れてくると意外とカープ坊やの方が神経を使う部分が多く、時間がかかると教えてもらいました。
遅れていた開幕をやっと迎えることができて、またカープを応援しながら職人技とカープ愛が光るお菓子を楽しむ日を迎えられるようになりました。シーズン中はマツダスタジアムで試合がある日、シーズンオフは金・土・日の限定販売。その他の日でも予約すれば作っていただけます。

〈右はKURASU ROOMのお茶のレッスンでいただいた時の写真〉

そんなお話をお聞きしていると、社長の田川敦通(あつみち)様がお店を覗かれ、さらにお話を聞かせてくださいました。
自慢のどら焼きの一つ、丹波の黒豆を挟んだ「笑喜どら」のパッケージは敦通社長の似顔絵を用いたものなのだそうです。その似顔絵を描いていただいた時のお話なども気さくにお話しくださいました。あきもみじほろ酔いもみじなど、数々の人気商品を手掛け、現在も現役で製造現場に立たれているようです。

ちなみに敦通社長は、誠一様の伯父様に当たられ、さらにお店で商品を案内してくださった女性スタッフの様は娘さんとお聞きし、またびっくり。ご家族の絆が感じられる、実直で素敵な和菓子屋さんだなぁと感じました。

誠一様が、カープ坊やアマビエさまのお菓子を作ったきっかけを、ちょっとした話題からでも、和菓子を日常の楽しみに取り入れて、その良さを見直す人が増えてほしいとおっしゃっていました。
お勧めや季節限定のお菓子などをいろいろいただいて帰り、お家でじっくり楽しみましたが、季節や職人の技が感じられる見た目といい味といい、本当にほっとする幸せをもたらしてくれると感じました。
皮がしっとりとしたどら焼きや、もちもちでやわらかいみたらしだんごなど、何もかもが絶品です。毎週水曜日は千田町3丁目の工場で、できたてのおまんじゅうを販売しているそうなので、そちらにも行ってみたいと思いました。

〈写真左上から時計回りに、初夏限定の「若あゆ」・しっとりと美味しい三笠皮の中はなめらかなぎゅうひ、もちもちでやわらかい「みたらしだんご」、ブランデーがきいた大人の「ほろ酔いもみじ」、夏限定の「季(とき)かさね ずんだどら」、「浅野四十二万石」と「あきもみじ」〉


天光堂
https://www.tenkoudou42.com
本店/広島市中区千田町2-11-8
8:30〜19:00(元旦のみ休み)
TEL 082-241-2532

古江店(広島市西区古江新町1-25)もあります。

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